内科 – 慢性胃炎(ピロリ菌)

内科 – 慢性胃炎(ピロリ菌)

慢性胃炎(ピロリ菌)

■ピロリ菌とは
胃の中は強酸性であり通常の菌は胃酸により死滅してしまいます。そのため長年胃の中では生物が生息することができないと考えてられていました。しかし近年、胃の粘膜に生息するヘリコバクター・ピロリ菌(通称ピロリ菌)が発見されました。ピロリ菌は特殊な酵素で身を守るため、胃の中で生息することができ胃の中に長い間感染し続けることによって、慢性胃炎を始めとして様々な病気の原因となります。
■ピロリ菌に感染する原因
ピロリ菌に感染する原因は多くの場合は飲み水や食物を通して口から体内に入り感染することが多いと考えられています。自身の免疫機能が未発達な幼児期に飲み水や食物、又は母子感染(経口感染)するケースが多く成人になると免疫機能が発達するため、我が国の上下水道が完備された衛生状況においては成人での初感染は少ないと考えられています。
■ピロリ菌の検査
ピロリ菌の検査には大きく分けて、内視鏡を使う検査と使わない検査に別れます。内視鏡を使う検査は胃の組織を採取して行いますが、内視鏡を使わない検査は呼気を採取し二酸化炭素の量から調べたり、尿や血液中からピロリ菌に対する抗体の有無を調べる方法や便中のピロリ菌抗原の有無を調べる方法で検査します。
■ピロリ菌の除菌
治療に関しては抗生剤を2種類組み合わせて胃酸分泌抑制剤と一緒に1週間服用する方法をとります。1次除菌の成功率は約92%であり、1回目の除菌で成功しなかった場合2次除菌を行います。2次除菌の成功率は約95%です。多くの方が2回の除菌で胃の中からピロリ菌を除去できます。
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